僕は、どうすれば良い?

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僕は、どうすれば良い?

そのまま私は、彼の部屋に連れてこられた。 ……また、ここに戻って来られるなんて……。 プロポーズから逃げた時、もう二度とここに来られないだろうと言う可能性も考えていた。 その時の気持ちを思い出し、また胸が痛くなる。 「ちょっと待ってて」 彼はそう言うと、走って部屋の奥に入っていった。 びしょ濡れの私の足元には、雫がぽたりぽたりと落ちている。 その雫によって、小さな水溜りが出来ていた。 水溜りができていく様子を、ぼーっと見ていると、ぱさりと、肌触りが良いタオルが頭にかけられた。 それは、彼のシャツと同じ、大好きな、落ち着く匂いがした。 「シャワー、使って」 私は、首を振った。 彼もまた、びしょ濡れで私と同じように足元に水溜りを作っている。 「……私は良いです……」 「雨音?」 私のせいで、もし彼が風邪でも引いたら。 それこそ居た堪れない。 「社長の方こそ、先にシャワーしてきてください。私は大丈夫ですから」 私は自分にかけられたタオルを、彼の頭にかけ直す。 「ほら、社長行ってきてください」
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