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「え……?」
「ああ……でもそうか……そんな風に思わせるのは……僕が悪いよな……」
予想外の、言葉だった。
「ねえ、雨音。聞いてくれるかい?」
「……はい……」
「僕は、はっきりと言葉にするのが苦手で……それでいつも誤解されていた。親にも、友達にも。もちろん……君たちインターンにも」
確かに、そうだった。
この人は、本当に言葉を使わないのだ。
自分がどれだけ相手のことを考えているのか。
だからインターン達も社長の意図を汲み取りきれず、大喧嘩することも、一度や二度ではない。
「僕は……今までは、伝わらないならそれは縁がなかったんだと、諦めるようにしていた。自分ができないことを、無理にできなくてもいいと思っていたし、それでも生活は、できていたから。でも……」
私は、黙って彼の言葉を待つ。
彼は、私の頭に片手を回し、ぽんぽんと優しく撫でる。
「でも……初めて、誤解されたくないと思った」
「え?」
「立ち向かうより、諦める方が楽だと、僕はいつも考えていた。だけど、諦める方がずっと辛いんだと言うことを、初めて思い知らされたよ」
「……社長……?」
「雨音……僕はどうすればいい?」
「え?」
「どうすれば、君を失わずに済む?君に安心を与えられる?」
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