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目を瞑ると見えてくるのは、優しい眼差しで私を見つめる彼の笑顔。
その笑顔が自分のせいで崩れることが怖い。
記憶が上書きされてしまうのが怖い。
私はこんなに臆病だったっけ……?
こんなに弱虫だったっけ……?
やっぱり、こんな私は、あの人の側にいてはダメなんだ。
今は良くても……彼がもし受け入れてくれたとしても……この弱さはいつか本当に、彼の夢を、使命を潰すほど、追い詰めてしまうかもしれない。
少なくとも私は、一度追い詰めてしまったのだから。
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