YES,BOSS

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デービッドは気取って手を振りながら彼なりのジョークを言って扉を閉めた。 ああとても良い事をした、彼の人生がバラ色になる事を神に祈ろう。 そう思いながらデービッドは待っていたクライアントの美人のあらわになった胸元に釘付けになっていた。 Yes boss …That's right. ジョンは書き記したデービッドの助言をじっくり見返した。 (彼は、私の事を愛している。) 間接的にホテルに、誘われた。 彼は、私に格好よくなれば一緒にベッドに入ると言ったのだ。 ジョンが愛しているのは、他でもない、デービッドだった。 奥手の純情なジョンは、経験がない分、マニュアル通りやるしかない。好きな人が望む通りの事を。 ジョンは赤く頬を染めた。 (今週の週末は素敵になる) ……ワインを飲みながら、甘いキスを交わし、情熱的な…そう情熱的な初体験をするんだよジョン。 「はい、ボス。情熱的な、初体験を」 そして、彼はアンナには電話をせず、いつものホテルと一流のヘアサロンの予約をしたのである。 【YES,BOSS】完 ※All work and no play makes Jack a dull boy →勉強ばかりして遊ばないと子供が馬鹿になるとか、仕事ばかりしている人間は面白くなくなるという英語の諺です。
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