タイムスリップ! 綱くん!

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「え? さあ?」  すっとぼけかたが、絶対怪しい。 「……あれって、そういう名前なんだ? 初めて持つから、ちょっといいのにしたって言われたけど、そんな名がある名品なんだ?」  大慌ての和矢と興味津々の斉を見て、何となく冷静になってしまった綱の言葉に、二人は固まる。 「……よく考えたら、いくら渡辺綱とはいえ、まだ元服したばっかりの少年に、源氏の宝刀、持たせないよね?」 「……かもね」  落胆気味の斉が軽く目配せすると、目にも止まらぬ鮮やかさで……その手に太刀が握られる。 「ああ、うちの手の者が、見つけて来てくれたみたいだ(棒読み)」 「……タイミングよすぎるだろ?」 「え? 今の何?」 「えーと、平安時代だと、何て言えばいいかな……山伏兵法? 役行者とか、そういう流れの、身軽な?」 「ああ、修験者か」  ………それで納得するんだ?  僕も好きだけど、ごく普通に身近に忍者がいるんだ、平安時代って、 (……あくまでもフィクションです by作者)
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