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「せっかく約束していた映画のデート…騙すつもりなんてなかった。
だけどわたし、スゴく楽しくって…まるで本当のデートをしてる気分になっちゃって……それで…っ」
碧くんからすれば、こんなの気持ちを踏みにじった事と変わらない。
ゆかりちゃんとは双子ってだけで、わたしは碧くんの彼女なんかじゃないのにっ。
「ごめん…なさい…」
謝っただけで許してもらえるなんて、そんな事は思っていないけど。
でもちゃんと、言わなくちゃいけない事だったものね。
「本当に、ごめんなさい…っ」
「………………………」
顔を伏せて謝るわたしを、碧くんは黙って聞いている。
きっと、信じられないと動揺しているに違いないよね。
でもこれでわたしを嫌ってくれたら、わたしも碧くんを諦める事ができるかもしれない……。
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