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抱きしめてくれるのは、スゴくドキドキ嬉しい。
だけど…
「でも、碧くん。
ゆかりちゃんの事は…」
もともとは、ゆかりちゃんが入れ代わるって言い出した事から始まった恋だった。
だから碧くんに好きって言ってもらえたのはスゴく嬉しいんだけど、でも素直に喜んでいいのかわからない。
だって、碧くんはゆかりちゃんの彼氏なんだからっ!!
そんな碧くんはわたしの背中にまわした腕を緩めると、顔を合わせて答えてくれた。
「オレもね、さおりと同じだったんだよ」
「同じ………?」
「彼氏のフリしてデートなんてしちゃったけど、本当に好きになってしまったんだ。
…ゆかりは碧の彼女だって、知っていながらね」
「………え、どういう…」
あまりに唐突な返答に、わたしはまだ意味がわからなかった。
だけどその後の言葉で、ようやく“同じ”の意味がわかったのだ。
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