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この夕立が止んだら帰ろう。
高校時代にあれほど大好きだった遠藤絢香を目の前に、そんなことを考えていた。
とりあえず、松田はまだ来ない。
遠藤は、さっきから最近の出来事や彼氏の松田の悪口を飽きもせずに話してた。
相槌を打ってるだけの僕は、この後の会計だってきっと払ってしまうんだろう。遠藤はきっと財布を出すこともしないし、僕も何も言わずに払う。
それは構わない。
ただ、早く帰って、就活のエントリーシートは書かなければなんだけど。
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