27 核心

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 3人がまごついていると、真崎がパタパタと部屋に駆けてきた。 「はぁ……はぁ……お、置いていかないで下さい……って、ここ総隊長室じゃないですか!」 「真崎、この子は誰だ?」 「総隊長!この子、さっき急に押しかけてきて……この絵の人を探してるみたいで」 「これは……聖夜?」  真崎が持っている自由帳には、色鉛筆で聖夜によく似た人物が、子どもが描いたような絵柄で描かれていた。 「ですよね!聖夜君ですよね!ここにいるって言ったら急に走り出して……」 「そうか……分かった」  千秋は少女に歩み寄ると、ハンカチを差し出した。 「とりあえず涙を拭いてくれ」 「あ……ありがとうございます」  少女は聖夜から離れ、涙を拭いた。それから深呼吸をし、千秋を真っ直ぐに見て言った。 「取り乱してすみません……。志野千秋さんですよね?」 「私を知っているのか?」 「はい……宵月博士に聞きました」 「宵月博士……明日人さんか!?」 「ええ……この写真、預かって来ました」  少女は小さなショルダーバッグから手帳を取り出し、そこに挟まっている1枚の写真を取り出した。 「見せてくれ」  その写真には、小学生の千秋と眞冬、そして夏実と春花と共に微笑む明日人の姿が写っていた。もう随分と色褪せていたが、千秋には見覚えがあった。 「これは……あの時の」
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