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旭に優しく微笑まれ、聖夜は顔を赤らめる。
「ヒーローだなんて、そんな……」
その様子を見て、柊は溜息をついた。
「そうだよ。さっきまで怖じ気づいてたんだよ?」
「ひ、柊……それはそうだけど……」
「本当に聖夜なのかな?人違いじゃない?」
「人違いじゃないです!確かに彼です!」
呆れた様子の柊と、彼女の言葉を必死になって否定する旭。徐々にヒートアップしていく2人を見て、聖夜はオロオロとしながらも仲裁に入る。
「2人とも落ち着けって……」
「聖夜は黙ってて!」
「ちょっと静かにしてて下さい!」
「……翔太~!」
助けを求める聖夜を見て、翔太はやれやれと口を開いた。
「とにかく、俺達がするべきなのは未来人の攻撃に備えることと、朝丘病院で高次元生物の発生を止めること、ですよね」
「ああ。そうだな」
「とりあえず今日は休みませんか?俺も柊も任務終わりですし、旭も逃げてきて疲れてるだろうし」
翔太の進言に対して、千秋は落ち着いた顔で頷く。
「翔太の言う通りだ。旭にも部屋を貸そう。真崎、案内してやってくれ」
「了解です!さ、行きましょう」
「で、でも……」
旭の不安そうな顔を見て、千秋は彼女の気持ちを察し微笑んだ。
「大丈夫だ。未来人の好きにはさせない。明日人さんも必ず救い出す。そうだろう?聖夜、柊」
「はい!離れてた間のこと……聞きたいことも、言いたいことも沢山ありますから」
「だな!俺も……父さんに会いたい。ずっと離れ離れだったけど、俺の父さんは1人だけだから」
千秋は、2人の答えに頷き、旭に優しく問いかけた。
「安心したか?」
「はい……でも、私が不安なのはそういうことじゃなくて……」
旭は顔を真っ赤にして千秋を見つめた。
「1人で寝るの……怖いんです」
その様子を見て、千秋はくすりと笑う。
「なんだ、そういうことか」
「わ、笑い事じゃないですよ……」
「いや、すまない。そうだよな、ここに来るまでに怖い目にも遭ったのだろう。……柊」
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