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「まずは巣を壊す……『木の葉』!」
「『カード』よ、切り刻め!」
花琳が放った葉と、拓人が放ったカードが張り巡らされた太い糸を切り落とそうとする……が、傷はついても落とすに至らない。
「頑丈すぎるわ!」
「僕達のアビリティが効かないとは……」
2人が動揺した矢先、攻撃を察知した蜘蛛の目玉がギョロリと動いた。
蜘蛛は巣から飛び降りると花琳めがけて糸を吐く。花琳はそれを走りながら躱し、蜘蛛の目玉めがけて木の葉を放った。
「あの時と同じ手には乗らない!」
木の葉がいくつかの目に突き刺さり、蜘蛛は苦しそうに蠢いた。
「白雪君!」
「いい動きだ!『氷牙』!」
白雪の放った氷の刃が、蜘蛛の目を完全に潰した。視力を失った蜘蛛の動きが止まる。
「流石……良いコンビネーションだ。白雪、花琳」
巣にかかった卵を撃ちながら、杏子は感心して笑みを浮かべた。
「杏子さん……こっちは終わりました……」
「左側の卵も全部やっつけたっす!」
「ああ。私も終えた!白雪!あとはそいつにとどめを刺すだけだ!」
「分かりました……『氷柱』!」
白雪が右手を高らかにあげると、蜘蛛めがけて空から巨大な氷柱が降ってきた。
鋭く透き通ったそれが、蜘蛛の頭を貫き……蜘蛛はその場にだらりと崩れ落ちた。
「よし……終わった」
白雪は蜘蛛の亡骸を見ながら、手を擦って温める。
(寒い……けど、前ほど酷くはない。無理をしなければ、まだ僕も戦える)
『高次元生物の生体反応消失を確認。皆よくやったな!』
岩倉の声に、その場にいた全員が顔を見合わせ微笑んだ。
しかし、その時。
「本当に終わりだって思ってる?」
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