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「俺達はどうしたらいい?」
「空間をフルに使って、大きく戦って欲しい。敵の攻撃は躱して……」
その時。
ドーン!!
コンクリートの壁が、炎の熱によって爆発した。
「俺に隠れて内緒話か?ははっ!無駄なことを!」
翔太達が見ると、崩れた壁の向こう側でイグニが不敵な笑みを見せていた。雨が降っているにも関わらず、イグニの周辺は青い炎が燃え盛っている。
それを睨みつけながら、特部隊員達は立ち上がった。
「みんな!深也が言ったことを実践するぞ!」
翔太の声に全員が頷いた。
「俺から行く!『渦潮』!」
海奈の声に合わせて、イグニの周辺に巨大な水の渦が発生する。
「無駄だ!『火炎』!」
しかし、イグニの放った炎が渦となり、渦潮を干上がらせた。炎の渦は天井付近まで燃え上がり、建物を破壊し始める。
「はは!作戦会議した割には大したことねえじゃねぇか!」
「海奈だけが相手じゃない!『かまいたち』!」
翔太はイグニの背後に回り風の刃を繰り出した。が、イグニはそれを易々と躱すと、拳に炎を灯らせた。
「『火炎拳』!」
青い炎を纏った拳が、翔太に迫る。翔太がギリギリでそれを躱すと、拳は近くの柱に炸裂した。
柱はミシミシと音を立てて、崩壊を始める。それを見た翔太は素早く下がった。
柱が壊れ、建物の倒壊が始まる。天井から瓦礫が降ってくる。
「崩れるぞ!みんな脱出しろ!」
翔太の声に、海奈と実は頷いた。
「チッ……この戦い、終わらせる訳にはいかねぇってのに!」
イグニは舌打ちをして、翔太達を追って出口の方へ走り出そうとしたが、何者かによって押し倒された。
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