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「食らえ!」
聖夜の勢いの良いパンチが、高次元生物の頭に炸裂する。ふらりと体勢を崩した高次元生物だったが、再び腕を振り回し始めた。しかし、柊の力でスローモーションな攻撃になっている。
「その程度、躱せる!」
聖夜は加速して易々と攻撃を躱す。
「聖夜君!」
優一の声に振り向くと、拳銃が投げ渡された。
「それでトドメを!」
「任せろ!」
聖夜は高次元生物の頭を狙って発砲した。銃弾は見事に命中し、高次元生物はその場に崩れ落ちる。
『高次元生物の反応消滅!これで全て倒しました!』
「よし!やったな、みんな!」
そう言って笑いかける聖夜に、優一と憂羽は微笑んだ。
「お二人とも、すごく良いコンビネーションでしたね」
「流石中央支部ね。素直に認めるわ」
「へへ……ありがとな」
聖夜は照れ笑いして傍らの柊を見た。しかし、柊の顔色は悪く、先程と同様に頭を押さえていた。
「柊、やっぱり具合が悪いんじゃ……」
「ううん、平気……」
「そんな様子で平気なわけないだろ!戻ったら清野さんに診てもらおう。な?」
「……うん」
力無く頷いた柊を、聖夜は支える。
「……それじゃあ、任務も終わったし俺達は戻るよ」
「ええ……お気をつけて」
「今日はありがとね」
2人と別れて、ワープパネルへ向かおうとしたその時。
「もう終わりだと思っているのか?」
聖夜が声のした方向を振り返ると、なんと鉄製の矢が勢いよく飛んできたのだ。
「なっ……」
聖夜は、それをギリギリで躱して、矢を放った少年を睨み付けた。
「誰だ!」
聖夜に問われ、小柄な黒髪の少年は怪しい笑顔を見せる。
「僕はウォンリィ。君達を潰しに来た」
「まさか……高次元生物を生み出した未来人か!」
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