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「余計なんかじゃない!兄妹なんだから心配させろよ!!」
聖夜は柊の両肩を掴んで、必死に訴えた。
「何も言われないで……それで柊に何かあったら俺……自分のこと許せないよ!」
「聖夜……」
驚いた表情を浮かべる柊を見て、聖夜は我に返った。
「っ……ごめん。熱くなりすぎた……」
そう謝り、聖夜は柊の体から手を離す。しかし、柊がその手をそっと握った。
「そんなに怒ってくれると思わなかった……ごめんね」
「……謝るなよ。俺が心配して慌てただけだから」
「……ありがとう」
柊はそう言って聖夜に微笑んだ。その頬に、一筋の涙が伝う。
「……本当は怖かったの。このまま1人で病気を抱えて、死んじゃうのが」
「柊……」
「でも、隣に聖夜が居てくれる。それだけで私、勇気を出して戦えるよ」
「柊、でも、戦ったら……」
「……いいの。最後まで皆と……聖夜と一緒に戦いたい。誰かのために、頑張りたいの。だから……私の傍に居て?」
──誰かのために、頑張る。
その思いを貫くために、柊は戦い抜くことを決意していた。
その決意を目の当たりにした聖夜もまた、決意を固める。
(誰かのために頑張る。そして……大切なみんなの今を守るんだ。……この思いを貫くために、俺は戦ってみせる。柊の隣で、最後まで……!)
「……分かった」
聖夜は柊の涙を拭い、優しく微笑んだ。
「柊がそうしてくれるように、俺も柊の傍に居る。でも、無理しちゃ駄目だからな。清野さんとも相談しような?」
「……うん!」
聖夜と柊は笑い合って、再び窓の外を眺めた。無数の流れ星が、美しく流れていた。
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