67人が本棚に入れています
本棚に追加
「聖夜、お前は柊の兄貴だろ?お前が信じてやらなくてどうするんだ!」
翔太の言葉に、聖夜は目を見開く。
「翔太……」
驚いた表情の聖夜に対し、翔太は真剣な顔で言葉を続けた。
「お前は……1人じゃない。俺達も、柊のことを信じてる。だから……1人で勝手に諦めるな」
1人じゃない……翔太の言葉が胸に刺さり、聖夜の目から涙が零れ落ちる。
「……そう、だな。……ごめん、翔太」
聖夜は涙を拭い、ニッと笑顔を見せた。
「俺、迷ってばっかりだ。前を向くって決めたのに……また、後ろ向きになってた」
聖夜はそう言うと、真剣な顔になり仲間達を見つめる。
「俺、この世界の人達を守りたい。でも、ノエル達の未来も守りたい。だから……どっちも諦めない。今を変えて、両方守る。みんな、力を貸してくれないか?」
聖夜の言葉に、全員が頷き微笑んだ。すると、医務室の扉が再び開き、千秋と琴森、そして真崎に車椅子を押された明日人が入ってきた。
「話は纏まったようだな」
「総隊長!琴森さん、真崎さん!父さんも!」
「私達も最後までサポートするわ」
「皆さんの力になれるように頑張りますからね!」
「聖夜……その思い、貫きなさい」
聖夜は、そう言って微笑む3人に笑いかけた後、真剣な眼差しを千秋に向けた。
最初のコメントを投稿しよう!