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何とか仲間に追いついた聖夜を、翔太は睨み付けた。
「突然抜け出して……どこ行ってたんだ!?」
「ごめん!困ってた子を助けてたんだ」
「そうか……だがな、みんな心配してたんだぞ?」
「うぅ……反省してます。ごめんなさい」
聖夜が申し訳なさそうに謝罪したその時。
「っ……!みんな伏せて!『氷柱』!」
白雪が突然立ち止まり、後方へ氷柱を放った。聖夜達はそれを躱し、後ろを振り返る。そこにはイグニ達4人の姿があった。
「『火炎』!」
イグニの青い炎が、氷柱を溶かす。
「後ろから襲撃してやろうと思ってたのに……残念だ」
ウォンリィがそう言い、メモ帳を開く。すると、メモ帳から光る球体が飛び出し、銃を形成する。ウォンリィはそれを手に取り、聖夜達に構えた。
「悪いけど、リーダーの所には行かせないよ。アリーシャ!」
「分かってる。『毒針』!」
アリーシャから、無数の毒針が放たれる。
「させない!『氷壁』!」
白雪が氷の壁を作り出し、毒針を食い止めた。
「はは!そんな壁、いつまで保つかな?『獄炎』!」
イグニがそう言って炎を放ち、氷壁がみるみるうちに溶かされていく。
「くっ……」
「お前らなんか、俺達の敵じゃないんだよ!」
イグニが高らかに笑った、その瞬間。
イグニ達と聖夜達の間に、赤い炎の壁が現れた。
「そこまでだ」
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