40 最終決戦

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「夏実……眞冬……」  夏実と眞冬は、千秋を守るようにエリス達の前に立ち塞がる。 「どうして……ここに……」  千秋が聞くと、2人は振り返って微笑んだ。 「助けに来たよ」 「ったく……1人で格好つけんなよ!」  千秋の中で、その微笑みが昔の2人と重なる。同じ方向を向いて、笑い合っていた頃の2人に。 「一緒に、戦ってくれるのか……?」  千秋が震える声で尋ねる声で尋ねると、2人はしっかりと頷いた。 「怖いけど……友達を亡くすよりマシだから!」 「特部最強部隊、再集結だぜ!いくぞ千秋!」 「……うん!」  千秋は2人と並び、ニッと笑った。 「()達の力、見せてやろう!」 「……何人来ようが同じことよ!『毒針』!」  アリーシャが毒針を放つ。無数の毒針が、3人に向かって飛んできた。 「夏実!斬れる範囲だ!振れ!」 「うん!『一閃』!」  眞冬の指示で、夏実が刀を振るう。すると、針が1本残らず斬り捨てられた。 「なっ……!」 「まだだ!『獄炎』!!」  言葉を失っているアリーシャの傍らで、イグニが炎を放つ。炎が、最前線にいる夏実に迫る。 「夏実、下がれ!僕がやる!」 「分かった!」  千秋の言葉で、夏実は後方に下がる。がら空きになった千秋の前方で青い炎が牙を剥く。千秋は掌を前に向け、力を溜めた。 「……『火炎』っ!!」  溜めた力を一気に炎に変えて放出する。赤い炎が青い炎とぶつかり、派手に爆発した。強い爆風に、千秋は思わず目を閉じる。 「っ……」  それをウォンリィは見逃さなかった。ウォンリィは銃口を千秋に向けて構える。
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