40 最終決戦

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「人数が増えたところで、僕は絶対に止まらない!!最悪な未来を変えるために……!!」  ノエルが叫ぶと、床から黒い触手が出てきて、聖夜達を締め付けた。 「うっ……」  聖夜は触手から逃れようと藻掻くが、藻掻けば藻掻くほど締め付けられ、どんどん身動きがとれなくなっていく。 「君達はここで終わりだ!!」  ノエルは無数の黒い刃を生み出し、聖夜達に放った。  刃が、聖夜達に迫る。 (嫌だ……!ここで……死ぬ訳には行かないのに……!!)  聖夜がそう思った、その時。 「『遅延』!!」  刃が緩やかに遅くなり、聖夜達の手前で床に落ちた。 「その声は……柊!?」 「聖夜、みんな、遅れてごめん!!」  柊は聖夜達を庇うように立ち塞がる。 「……ノエル、もう止めて!!」 「そう言われて止めるとでも思っているのかい?」  ノエルの言葉に、柊はしっかりと頷いた。 「ウォンリィ達から聞いたの。このままじゃ、あなたの命が危ないって」 「ウォンリィ達が……?」  ノエルの顔色が変わる。柊はその動揺を察して、訴えるように続けた。 「みんな心配してたよ!あなたが大事な仲間だから……!」  柊の言葉に対して、ノエルは酷く動じた。彼は目を見開きながら、柊に向かって叫ぶ。 「そんなことある訳がない!僕達は、同志だ!!君達のような生温い仲間じゃないんだ!目的のためには手段を選ばないと……そう誓い合ったんだよ!!だから、僕の心配なんて……!!」 「……馬鹿」  柊はノエルに歩み寄って、彼の頬を叩いた。 「は……?」  唐突な出来事に、ノエルは目を丸くした。 「何で仲間の想いに気付こうとしないの?何で仲間の想いを受け取ろうとしないの?失ってからじゃ遅いんだよ!?本当は分かってるんでしょ!?」  柊はそう真っ直ぐに訴える。  しかし……ノエルには届かない。
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