15 中央支部のリーダー

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* * *  聖夜は翔太と共に、住宅街を並んで歩いた。 「そういえば、翔太って白雪さんと付き合い長いんだな」  聖夜がそう言うと、翔太は頷く。 「ああ。俺も白雪さんも、特部に入ったのは小学生の頃だからな」  翔太の言葉に、聖夜は目を丸くする。  先日、燕の病室へついて行った帰りにも、翔太が特部に入った経緯は聞いたものの、改めて小学生の頃から戦っていたと聞くと、その強さに尊敬せざるを得なかった。 「すごいな……戦ったりしたのか?」 「当然だ。……もちろん、年上に比べれば任務に出る頻度は少なかったが、その頃から戦い続けてきた」  翔太は静かに答え、歩みを進める。それに並びながら、聖夜は翔太に尋ねた。 「白雪さん、その頃から今みたいな感じだった?」 「……そう、だな。俺は白雪さんより1年遅く入ったが、出会った頃には今のような……1人で強敵を相手にできるくらい強くて、弱音も吐かない白雪さんだった」 「そっか……」  やはり、白雪は昔から他人に頼ってこなかったようだ。これは手強そうだと思って、聖夜が苦笑いすると、翔太は不意に立ち止まった。 「着いたぞ。ここだ」  翔太が指さす方向には、特部の建物にも負けないぐらい大きな豪邸が待ち構えていた。 「こ、ここって……」  驚きのあまり後ずさる聖夜に、翔太は短く答える。 「白雪さんの家だ」  翔太は落ち着いた様子で玄関に向かって広い庭を歩いていく。聖夜も、それに慌ててついて行った。  玄関のドアの前にやって来ると、翔太は慣れた様子でインターホンのチャイムを鳴らした。 「風見翔太です。白雪さんに用があって来たのですが……」 『翔太様ですね。少々お待ち下さい……』  しばらくすると玄関から、短い黒髪のメイドが顔を出した。 「こんにちは、翔太様と……」  メイドは、聖夜を見るなり物珍しそうな顔をする。  その様子を見て、聖夜は慌てて頭を下げて名乗った。 「宵月聖夜です!い、いつも白雪さんにお世話になってます」 「あら、では特部の方ですね」  メイドはそう言うと、聖夜に向かって柔らかく微笑む。 「あの、白雪さんは……」  翔太が尋ねると、メイドは申し訳なさそうに首を横に振った。 「申し訳ありません。白雪様は現在外出しておりまして……まだお戻りになられないんです」 「そうですか……どこに出かけたか分かりますか」 「お姉様のお墓参りではないでしょうか……」 「お墓参り……?」
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