22 東日本支部

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 しばらくすると、「白峰高台公園」という看板と、白い階段が見えてきた。 「この上だ」  翔太に連れられ、柊は彼と並んで階段を上っていく。少し長い階段を上りきると、町全体を見下ろすことができた。  家の明かりと街灯、そして、少し遠くの方に見える道行く車のライトが、散りばめられた宝石のようにキラキラと光っている。美しい夜景だった。 「綺麗……」 「柊、こっちで座って見よう」  翔太は公園の奥にあるベンチに座って柊を呼んだ。 「うん、分かった」  柊は翔太の隣に腰を下ろすと星空を見上げた。雲一つ無い晴れた夜空には、数え切れないほどの星空が浮かんでいた。 「こっちも綺麗だな……素敵な場所、知ってたんだね」  柊は微笑みながら翔太を見た。翔太の横顔は穏やかで、ただ静かに、夜空を見上げている。 「ああ」  柊の言葉に、翔太は空を見上げたまま返事をした。それを聞いて、柊も再び星空を見上げる。 「どの星がどの星座か分かる?」 「少しな……あれが天秤座、その少し上が乙女座だ」  翔太は星座を指でなぞった。 「……どれがどれだか分かんないや」  柊が苦笑いしてそう言うと、翔太は優しく告げる。 「俺も始めはそうだったよ。何度も見てるうちに、分かってくるさ」 「そっか……うん、そうだよね」  2人は静かに星を見上げた。心地良い沈黙が2人の間に流れる。  その沈黙を破ったのは翔太だった。 「柊、もう無理するなよ」 「え?」
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