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そして当日、2人が住んでいる部屋は、普段とは違った雰囲気になっていた。
壁には、飾り付け用のシールやインテリア雑貨が、センスよく並べられ、天井からも、飾りがぶら下がっている。
机の上には、バケツで冷やされているワインが置かれ、その両脇には小さな花瓶に花が生けられている。
今日は祝日のため、夫の仕事は休みだった。
そのため、今日は1日中2人で過ごせたのだ。
午前中は、少しのんびりして、買い物に行き、必要なものを買ってきた。
買い物から帰ると、飾り付けをして、その後に料理を作り始めた。
今は、2人でその料理の仕上げをしているところだ。
妻は、ふと思う。
幸せだなぁ、と。
夫も、思う。
いつまでも、こんな生活が続きますように、と。
それから、料理を完成させて、机に並べて、2人とも席に着いた。
互いの目を合わせ、心を込めて、いただきます、と言う。
そして、二人で作った料理を食べた。
料理をあらかた食べ終わると、夫が言った。
「プレゼントがあるんだ」
妻は、夫をみて微笑み、
「わたしも」
と言った。
夫は仕事部屋から、妻はクローゼットからプレゼントを持ってくる。
「えーと、改めまして。」
一旦言葉を切ると、夫は妻の足元に跪き、紙袋を差し出す。
「結婚してくれて、ありがとう」
妻はそれを受け取り、自分もプレゼントを渡した。
そして見つめ合い、キスをする。
幸福が2人を包んだ。
妻も夫も、自分たちより幸せな夫婦はこの世界にいないと、そう思うほどに幸せだった。
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