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それも。深いやつを。――駄目だこれ。
脳みそがスパークして、全然、わけわかんなくなっちゃうんだ……川上くんのキスを、食らうと。
キスだけでこんなになるなんて生まれて初めてだ。触れたところから……胸の奥から、びりびりと、電流が流れだす。
やさしく大きな手で首を挟まれる、その感触にすら、眩暈を覚える。気持ち、いい――。
挙句、川上くんの、生暖かい舌が――
「……んぅっ……っ」
「可愛い声出すのな……桃花……」
「……や……んんっ……」
いつの間にかアイランドキッチンのシルバーのカウンターに腰のうえまで乗せられ。冷たさへの配慮ゆえか、川上くんの手が背に添えられるおまけつき。そいでもって。――キス。
こんなにも情熱的なキスを食らうとわけがわからなくなってしまう。涙が勝手にあふれ、隠し持っていたはずの快楽を、容赦なく、川上くんは、暴き出す。生温かい舌がわたしのなかでよく動く。動きを――快感を、貪られているかのよう。――もう、からだの全細胞が、どろどろに、蕩けちゃいそう……。
(もう、駄目……ッ!!)
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