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「母さんからメールが来てて返信してただけ。おはよ、友さん。よく眠れた?」 ここ最近の友さんはなんとも穏やかに微笑むようになった。 会社では見せない、俺だけに見せてくれる友さんの素顔。 凛とした友さんも勿論好きだけど、俺にしか見せない表情に俺の独占欲は満たされる。 可愛いヤキモチも必死で愛してくれる姿も愛おしい。 その一つ一つの素顔が堪らなく俺を満たしてくれる。 何一つ確かな形を作れない俺達の関係はお互いの想いだけで成り立っている。 「俺さ、本音は家族に友さんを恋人だって紹介したいんだ。でもそれは今じゃないと思ってる」 「うん」 「上司と部下って関係だけどプライベートでは気の合う友人って感じで紹介しようと思ってる。でもいつか必ず俺達の関係は家族に話すつもりだから。俺の気持ち、知っていてほしいんだ」 真っ直ぐに見つめてくれるその瞳には俺の想いが伝わったことを教えてくれる。 「お前の意志を尊重するよ。俺はどんなことがあったってお前と離れるつもりはないから」 その言葉を胸にしっかりと仕舞い、俺達は早速実家に向かう為準備を始めた。
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