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いつもなら口で果てることを拒まない友さんの手が俺の顎に伸びてそっと持ち上げた。
「いいよ。今日は……中でイきたいから」
中でイくと断続的な刺激に次の日に影響が出るのが辛いと以前言ったことがある。
俺は友さんを見上げた。すれば、何度か頷いて俺の手を唇に運び指先に唇を落とす。
瞳を合わせたまま妖艶に微笑み中指を口に含んだ。
月明かりが赤い舌を照らしテラテラと唾液が光る。
熱芯を舐め上げるような仕草。指からの刺激に下半身はズンと質量が増す。
三本の指を咥え込んだ秘孔はいやらしくクチャクチャと淫猥な音を立て指を締め付けてくる。
「元希……早くっ……」
掠れた声で俺の名前を呼び、指の股に舌を這わした。ピリピリと甘い快感が背中を伝う。指を引き抜き片手で液体の蓋を空け完全に勃ち上がった中芯に塗りこんだ。
腿を持ち上げ、後孔に熱の塊を宛てがった。
伸ばされる手に誘われ覆い被さるように身体を屈めれば長い腕は首に絡みつく。
「いくよ?」
ゆっくりと頷いたのを合図に唇を落とし、下腹部に力を込めて抵抗する入口を暴きながら力を込めた。
先を飲み込んだ熟れた内部が壮絶な快感をもたらせ絡みつく。
その快感に襲われ目を閉じた俺はゆっくりと友さんの中を暴いていく。
ギュウギュウと締付ける内壁に吐息を漏らしながら根元まで埋めつくした。
深い深呼吸を繰り返した友さんの腕が離れ自由になった身体を腕で支え見上げるその瞳を捉えた。
「少しこうしてようか」
ピッタリと合わさった感覚は堪らなく好きだ。友さんを独り占めできる唯一俺だけが感じられる瞬間。
誘われるように唇を合わせれば頬を支えた手から啄むようなキスをくれる。
「あっ……元希、おかえり」
それはこの家に帰ってきたことなのか、友さんの中に帰ってきたことなのかとくだらないことを思ったが、どちらにしても帰ってきたことには変わらないかと、返事を返した。
「ただいま、友さん。やっぱり友さんの傍が最高だよ」
友さんの中が……俺と言いかけてどちらも幸せなのだからあえてこの言葉を選んだ。
「中が最高じゃないのか」
「中も、だよ。友さんがいる所はいつだって幸せな場所だから」
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