6人が本棚に入れています
本棚に追加
少年は一太と名乗った。どうやら、地元に住んでいる子供らしい。とはいえ、最近過疎化が進み、同年代の子供は彼以外はいないらしいが。
「ねえ一太君。どうして僕のいるところが分かったの?」
帰る途中に稔が尋ねる。
「えっと……。僕は昔、病弱だったんだ。外で遊びたくて、一生懸命頑張って、それで身体は良くなったんだけど……。遊び相手がこの村にはいなくて、寂しかったんだ。」
「そうだったんだ。」
「それで、稔君がここに来た時、一緒に遊びたいなって思って近くにいたんだ。でも、稔君が遠くまで行っちゃうから、心配で着いてきちゃった。」
最初のコメントを投稿しよう!