陽だまりのように

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 少年は一太と名乗った。どうやら、地元に住んでいる子供らしい。とはいえ、最近過疎化が進み、同年代の子供は彼以外はいないらしいが。 「ねえ一太君。どうして僕のいるところが分かったの?」  帰る途中に稔が尋ねる。 「えっと……。僕は昔、病弱だったんだ。外で遊びたくて、一生懸命頑張って、それで身体は良くなったんだけど……。遊び相手がこの村にはいなくて、寂しかったんだ。」 「そうだったんだ。」 「それで、稔君がここに来た時、一緒に遊びたいなって思って近くにいたんだ。でも、稔君が遠くまで行っちゃうから、心配で着いてきちゃった。」
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