陽だまりのように

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「だから、僕を助けてくれたんだ。ありがとう!」  稔は笑顔でお礼を言う。 「これくらい平気だよ。あ、そうそう、もうすぐ着くよ。貴子おばさんの畑、あれでしょ?」   一太が指を指す先には、見慣れた光景が広がっている。安心しきった稔は、ポロポロと涙を流してしまった。 「稔君、泣かないで。……あのさ、日が暮れるまでにはまだ時間があるからさ。しばらく二人で遊ばない? お外で誰かと思う存分遊ぶっていうの、僕の夢だったんだ。」  一太は優しく稔の頭を撫でながら、にっこり笑って提案する。それを聞いた稔は、目を輝かせながら承諾した。
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