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 どうかこの愛しい男に、これ以上の災いが訪れないように。  すべて終わった暁には、穏やかな明日が迎えてくれるように。  かつて彼の両親も抱いたであろう祈りは、幾重にも重なって、彼を包む光になるだろうか。  名残惜しげに、二人の唇が離れる。  炯る目で熱く志貴を見つめ、テオバルドが囁いた。 「可愛がってくれ、あんたの恋人を」
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