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 いつだったかテオバルドが、自身を巨大な陰茎を持つ半人半獣の精霊になぞらえ、その持ち物を自慢したことがあった。テオバルドとの距離の取り方を計りかねていた頃で、過剰なからかいに辟易しすげなくあしらったが、誇張などではなかったのだ。  凄まじい威容に強張る志貴に気づきながら、テオバルドはもう一欠片の遠慮も見せなかった。 「忘れるな、俺があんたの初めての男だ。──愛してる、志貴」  鋭い切っ先をためらうことなく濡れた後孔に押し入れ、ずぷっとくびれまで含ませる。男の形に拡げられ、その太さに添って健気に口を開く様を堪能しながら、じりじりと腰を進めていく。  逸りながらも、急でも乱暴でもない、十分にいたわりを感じられる挿入に──志貴は拓かれていく。 「く、ふぅっ……はぁっ、あっ……んんっ」  真上から串刺しにするように、長いだけでなく太さも誇る雄に犯される。その様を目を逸らすことも許さず見せつけてくる男に、つい縋る眼差しを向けていた。  太く硬いもので隘路を押し拡げられ、引き裂かれるような苦痛が喉を震わせる。どれほど舌と指で馴らされても、入ってくるものが大きすぎて、受け入れようとするより先に体が拒むのだ。  実って透明な蜜を浮かべていた欲望も、痛みに弱々しく萎れていく。  その様を気にしたテオバルドが、哀れな陰茎を掴み、ゆるゆると扱き始めた。反応を窺いながらのやさしい愛撫に、強張っていた体から力が抜ける。  気遣う気配に、素直に泣き言をこぼす気になれた。
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