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そんな中、雨たちの輪に入れずうらやましそうに見つめる者が一人いた。
「夕立」である。
周りの雨たちに比べると体が一回り小さい。
夕立はしばらく一人で考えていたが、意を決して近くのグループに話しかけた。
「ねえねえ、今年こそ僕も『雨たちの集い』に入れてよ。僕だってたくさん雨を降らせたよ。ね、いいでしょ」
「またきみか、こりないやつだな。毎年言っているだろう。これは『雨たちの集い』なんだ。名前に雨がつく者しかは入れないのが昔からの決まりだ。きみの名前は?」
「…夕立」
「だろう。どこに雨の字が入っている?わかったらあっちで遊んできなさい」
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