友と共に

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友と共に

 修道院の自室で横になる。夜も更けて外は静かだ。  おれがこの修道院に来て、もう随分と長い時が過ぎた。かつて東の国へと旅をしたのも懐かしい思い出だ。  音楽院で歌手をして友人と過ごしたり、音楽院を出た後この修道院に入ったり、東の国へと旅して出会いがあったり、ほんとうに色々なことがあった。そんなおれの人生に、そろそろ幕が下りるのだろう。  身体が重くて動くことができない。最期のお迎えは天使様が来てくれるのだろうか。  最期のお迎えは、天使様よりもかつての友人に来て欲しい。おれが音楽院に置き去りにしてしまった、短い人生を閉じたあの友人に。  その友人がお迎えに来てくれるのなら、おれは天国でも地獄でも、どこにでも行こう。
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