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プロローグ〜独白〜
私は徐に飾られていた写真立てを手に取る。それは長い間放置され、埃を被り色も焼け褪せていた。
そこに収められているのは、幸せそうに笑う家族写真。しかしそこに写る家族は、もう当時のように仲睦まじく幸せに笑うことはない。
「もう少し」
ぽつり、口を突く。一言一句噛み締めて思いを吐き出せば、描いていた計画がうまくいく。ジンクスに過ぎないが、なんとなくそんな気がした。
「もう少しで楽にしてあげられるから、それまでもうちょっとだけ我慢しててね」
私はそっと写真を撫でた。
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