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魔導車が屋敷に着いた。すぐに、執事のサファイが迎えに出てくる。一言、二言交わすと、日課をするべく、湖の前にある広場へ向かった。
上半身の服を脱ぐ。裸体になると、感覚がより一層鋭くなる。そこへ、軽装になったサファイもやってきた。
「今日は、手加減無しにしてほしい」
何かあったということは、これだけで伝わってしまう。サファイは「御意」と返事すると、次の瞬間にはその場から姿が消えていた。
ジェットの身体に鳥肌が立つよりも早く、硬い物がぶつかる音が森に響く。驚いた鳥達が、逃げるようにして赤く染まる夕闇の彼方へ飛び去っていった。
サファイは、ジェットの首元に魔導筒と呼ばれる武具を当てている。
魔導筒は、名前の通り筒状をしている。奥に仕込まれた火薬をぶっ放し、命中させることで死傷させることもできるが、的中させることは難しいと言われていた。
そのため、近接戦闘の際に使えるよう、強烈な魔導波を出す機能もついている。特殊な魔導波は人間の臓器すら破壊する。小振りなので、暗器のように使われることもあり、それを想定しての模擬戦闘だ。

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