報われないな

　　　報われないな。

　　頑張りは実る。努力は報れる。そんな言葉は嘘だ。

　僕の頑張りは、僕の生き苦しさは、誰にも伝わらない。
　君にも、家族にも、それはきっと同じなんだろうと思う。

　僕は本当は寂しいんだ、長い間誰にも分かって貰えずに、
　幼き頃から募った寂しさに嘆きたくもなる、
　いいな、皆んなずるいよ。
　皆んなどこかで多少なりの愚痴を聞いてもらえて、
　まるで自分だけが苦労してるように、本当は子供の僕の方が辛いと言うのに
　当事者は、沢山の人に話を聞いて貰って、すぐ楽になって
　また別の人と笑ってるんだ。
　あんまりだよ、

　思い出せば僕の人生は今までそんなものだったように感じる。
　いいよ、好き勝手に話を聞いてくれるんだから、
　陰で僕をいいように言っても、結局何もしてくれない
　その言葉を直接僕に言ってくれるだけで、救われるのに。

　僕は自分勝手ですか？欲張りですか？
　図々しいですか？
　きっとそうでしょう。僕と言う人間はこんなものなのです。
　どうやっても、苦しいんです。
　トラウマ一つならどんなに楽だったでしょう、
　鎖一つ首に巻かれるだけならどんなに自由だったでしょう。

　私に付くものは、そんなものでは無いのです。

　それが本当の事実だと、こんな時に思い出すのです。

　偽って笑った、子供の強がりは
　誰かの為になったのかもしれません。
　けれど自分にかせた、その荷物は
　僕を大人にさせてしまい
　いつしか重い荷物すら乗せられる身となり、
　人々に好かれたいが為、そんな時でも笑うのです。

　誰しもがそれを子供の笑顔と見た、
　ですが、あなた達の前にいる幼な子の中身は、
　そこいらの大人よりも大人であるのです。

　そのまま容姿も大人になりましたが、
　きちんと大人にもなれかったのに、大人の考えを持つ
　私は世の矛盾でしょう。
　私はろくに歳の取り方も知らない、
　大人にもなれない
　子供にもなれない
　子供の経験すらろくにない

　こんな自分が、未だこの地で生きて行くのは
　想像を是するものでしょう、
　生まれながらに過酷の道をゆくほかない人間は、
　すぐ横に見える大衆が歩く道を見て、ただ羨むのです
　いいなぁ、と。