あの人に会う

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お茶を用意した織姫が私のそばにやって来た。 「お茶でもどう?」 「…はい。あの、よろこんで。」 お茶を飲んでいると、織姫が口を開いた。 「ところで、あなたは下界では何をしているの?」 「まだ学生なので、学校に通っています。」 「楽しい?」 「あ、えっと…はい。」 「ほんとうに?」 「あ…、はは。雲の上の方に嘘はつけませんね…。」 「そうよ~!ほら、話すときっと楽になるわ。遠慮せず、話してみて。」 「…実は、学校で気楽に話せる友人がいないんです。無理にほしいとも思って  ないんですけど、いずれはいろんな人と付き合って、仕事をしていくことに  なると思うんです。そういう時に上手くやっていけないんじゃないかって不  安で…。」 「うん。」 「どんだけ先のことを心配してるんだよって感じで…、だから周りにも  言ってないんですけど、…やっぱり私ってダメなのかなって。」
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