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「ヤンは元気なの?」
「はい。今は腰を痛めて療養中ですが、ここにも顔を出すと言っていました。それでミス・エマーー」
ギーは立ち上がると、エマの側まで歩いていく。
彼女の目の高さまでしゃがむと手を差し出した。
エマはギーの顔と手を交互に見る。
「これからは僕があなたの世話人としてこの屋敷で働かせて頂きたいのですが、いかがでしょうか?」
一度は引っ込んだ涙がまた溢れてくる。
「私は一人ぼっちじゃないのね。ヤンもいるし、あなたーーギーもいる」
エマはギーの手を取った。
それを見届けてから、アルは部屋を出た。
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