ごはんは『大』でお願いします。

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ごはんは『大』でお願いします。

 以前からエッセイを書きたい書きたいと言ってたので勇気を奮い立たせ、ごはんやその他いろいろ詰め込んだエッセイを書くことにしました。  それにも理由があるのですが、それはまたおいおい記述すると思います。  タイトルから見るに、こいつはごはんが好きなんだな、と勘繰る人がいる気がします。  ええ、大大大大大好きです。  特に作りたての白いごはんは大好物で二日で炊飯器はすっからかんになります。食べ方にもいろいろあって、ごはんそのまま食べるとか、肉と共に食べるとか、醤油をかけるとか、卵かけごはんにして食べるとか。それはもういろいろと。  コンビニでもおにぎりをよく買います。ちょっと前だと明太子おにぎりがマイブームでした。今はビビンバ。ちょっとしたピリ辛がごはんにあっていていいんですよね。それと納豆巻き。納豆は単体ではねばねばして気色悪い物体なのですが、あれをごはんでまくとあら不思議、ねばねばさと納豆の醤油加減に大豆のつぶつぶさが混じりあい、めっちゃ美味しいんです、これがまた。  外食したときなんかもよくごはんを頼みます。焼き肉店は肉に合わせるためにごはんは必ず頼みます。焼けた肉はたれにさっと浸し、ごはんにのっける。そうしたらたれと肉汁がごはんに染みこみ、絶妙にほぐされます。焼き肉と一緒にごはんを頬張る。その後のたれが染み込んだごはんが格別に美味しい。肉が乗っていると、肉とごはんのうまみが戦っちゃうんですが、染み込んだごはんはそんなことはありません。ちゃんとしたごはんとして一緒くたに食べれるわけです。焼き肉店はこれが好きで行きます。あと、焼き野菜。  そんなごはんが大好きな私なのですが、これが言えないわけです。 「ごはん『大』でお願いします」  無理!  これでも女の子です。スポーツをしている少年ならみんな『大』でいけます。それは少年が成長期であり、男の子であり、食欲旺盛であるとすぐに判断を巡らせることが出来るから。  でも、そう、女の子で年頃な私。周囲の人はみんな『小』でもきつい。その中でがっつくように『大』で、なんて言えるわけない。  あ、でも家族間ならいけそう。  友達なら、難しいや。  言えたところで、よく食べるねぇ、と感心されて終わるわけなんですが、やっぱりそれを言われると負けと言いますか、恥ずかしさが生まれてくる。  そんな時、 「いっぱい食べる君が好き」  なんて言ってくれる人がいたら惚れると思います。  嘘です。  このあいだなんて、先輩と教授と後輩の私で焼き肉を食べに行ったのですが「ごはんどうしますか」と聴かれて思わず「『中』で」と言ってしまいましたし。教授に「『大』でもいいよ」と言われたのですが、さすがに『大』を推せませんでした。女性の先輩もいましたし、恥ずかしい。まず教授にそんなこと言わせた私も恥ずかしい!!  私、女の子なんです。察してください。『小』で食べることが普通な女の子が『大』なんて高い壁なんです。  なんて食いしん坊野郎ですか。  それは本当なんですが。  いつか「『大』で」と堂々と言えたらいいなあ。  それもそれで女の子としてどうかとも思いますが。  いつか女の子でも「ごはん『大』で」と言えるそんな日がくればいいなとも願ってます。  そんなこんなでこのエッセイは「ごはん『大』でお願いします。」と名付けました。  稲穂、とペンネームを付ける私らしいですよね。気に入ってます。
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