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自分でも大人げないコトは自覚していた。
でも、麻莉には俺以外の男性を誰も近づけたくなかった。
「・・・私の作るスープよりもコクがあって美味しいです」
「俺は君の作るスープの方が美味しいですが…」
麻莉の作ってくれた野菜スープはホワイトスープだったが、試作品にはトマトベースのミネストローネスープもあった。
「!?」
いつもなら、パクパクと食べる麻莉だが、今日は何処か食が進んでなかった。
「どうした?口に合わないのか?」
「いえ…お腹を空かして来たんですが…何だか…気分が悪くて…」
「気、気分が悪い!!?それは大変だ・・・」
「え、あ…お腹空かし過ぎて…逆に気分が悪くなったかもしれません…そう心配した顔しないで下さい…浩明さん」
「いや…心配だ!!直ぐに病院に行こう…麻莉」
俺は腰を上げた。
「本日の試食会がこれで終わりだ…続きは後日にしよう・・・羽田部長」
「あ、はい…分かりました…社長」
「後は弘瀬、頼むぞ!!」
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