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「本当にいいんですか?」
「何が!?」
「何がって…試食会ですよ…」
俺は私用車で自宅マンション近くの『東亜医科大付属病院汐留分室』を目指した。
「大丈夫だ・・・弘瀬が何とかしてくれる」
「あれだけ、弘瀬さんを邪険にしていたのに…こんな時だけ利用するのは可哀想ですよ。浩明さん」
「麻莉君は弘瀬の肩を持つのか?どれだけ・・・俺を嫉妬させるんだ?全く」
空がオレンジ色に染まり始めた夕暮れ時。
俺は救命救急の初療室に麻莉を連れて行った。
「妻が気分悪いと言うので…連れて来ました…」
一人の看護師を捕まえ、麻莉の具合を説明した。
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