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そこは俺の指定席なんだがっ!?
その日も仕事が終わったあと、蓮太郎は唯由のアパートに向かっていた。
そろそろ、あちこちにちゃんと話を通して、結婚の話も詰めなければな、と思う。
練行の家にも遊びに来いと呼ばれているのだが。
この間行ったとき、身の危険を感じた。
町の人たち総出で歓待されるのだが、油断していると、選挙事務所の方に連れていかれ、なにか仕込まれそうになる。
……あそこは危険だ、いろんな意味で。
そう思いながら、最近では迷わず行けるようになった道を車で走っていた。
初めて来た日のことを思い出し、ちょっと笑う。
唯由のアパートでは、一室にひとつついている駐車場。
唯由は車を持っていないので、誰も使わないで空いていたそこに、車をとめていいと言われたとき、嬉しかったことなど思い出しながら角を曲がったが、そこには違う車がとまっていた。
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