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「こんばんは。お邪魔します」 ついこの間、来たばかりのマンションに再び訪れる。 洋菓子店の箱を差し出すと中河原は「わあ、ありがとう」とニコリと笑った。 やっぱり可愛い。 この美しさは少し罪作りだ。 ついつい色々なワガママを皆が許してしまうのだろう。 それがこの性格を作ったのかもしれない。 「原稿、机にあるから」 中河原は、ドサッとソファに腰掛けて箱を開けている。 「ありがとうございます」 町田は、深々と頭を下げると、原稿をファイルに入れ大切に鞄に閉まった。 ふと鞄の中の紙袋に目がいく。 (なんだっけ?) 何気なく中身を見て、もう一度驚いてしまった。(あ!コンドームだった…) いつの間にか中河原が後ろに立っていて、一緒に覗き込んでいる。 「わあ!何見てるんですか!」 町田は驚いて中河原を見た。 「何それ?コンドーム?持ってきてくれたん?」 中河原はニコニコしている。 「あ、えーと、これはですね…」 「用意ええなあ。さっそくする?」 中河原は、シャツを脱ぎ始める。 仕方ないか、と町田もシャツのボタンに手をかける。 「なんかさあ、面白いことして欲しい」 下着1枚になって中河原が言った。白い柔らかそうな肌に町田は思わず息を飲む。 「面白い、と、言いますと」 「どぎついキャラとかいいなあ」 町田は、シャツを脱いだ。 (ふうん…Mなんだな) 「分かりました。それでは失礼して…」 町田は、顔つきを変えた…。
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