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「で、ほんとのところどうやったんですか、中河原先生と」 段々と酔ってきた山川が聞いてきた。 いつの間にかビール三杯を空け、強めの酒に切り替えている。 「別に何もないよ」 さすがにみんなの前で自分の 性癖を話すほど子供ではない。 「でも中河原チェックは、されたでしょう?」 山川が言う。 「中河原チェック?」 町田は、眉間を寄せた。確かに心辺りがある。 「あー、あれな、俺ら落ちたよな」 と高坂と吉田が頷きあっている。 「もう、俺なんか一瞬!」 吉田が言ってみんなが笑う。 「で?」 みんなの視線が町田に集まった。 「……ご、合格しました……」 「おおーっ!」 みんながパチパチと拍手をする。 一体どうなっているんだ、ここの常識は。 個人情報も何もあったもんじやない! 町田は頭を抱えた。
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