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というか、オタクであることを隠そうと必死すぎて、ちゃんと分かってなかったけど。
普通に、推しと1つの布団の中で寝てたって結構ヤバい案件では……!?
はぁ……改めて考えると色んな意味で心臓が持ちそうにない。
「とりあえず、今日のところは部屋に戻ってもらって…………って何してるんですか!?」
私が話している間に、勝手に移動したらしい蓮くんは、グッズを飾っている棚の前に立っていた。
「ふふっ……ちっちゃい俺らがいる」
黒の3段ボックスには、色んなグッズが並べてある。
1番上には、今まで出たアクリルスタンドが置いてあって、蓮くんはそれを見て笑っている。
ここに蓮くんが来てから、笑った顔初めて見た……。私に向けて、ではないけどなんだか嬉しいような、くすぐったいような気持ちになる。
手前に飾ってあるのは、デビューシングルと共に発売されたアクスタ。
5人全員が肩を組んでいる写真が使われていて、3年前のだから、みんなの雰囲気も幼い感じ。蓮くんは懐かしそうに、ほほ笑んでいた。
「そもそも、なんで隠そうと思ったの」
グッズを眺めながら、蓮くんは私に尋ねてきた。
「えっと……」
ここにいる間だけでも気楽に過ごして欲しかったこと。
ナイクラのオタクだってバレたら、常に気を張らせてしまうかもしれない。
下宿屋の久しぶりのお客さんでもあるし、ここでの生活が少しでも良いなと思って欲しかったことを、ひとつずつ話していった。
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