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書道教室へ
8月は戦争を思う。今年で終戦から76年たった。
戦争を思うと私はショーイチちゃんのことを思い出す。
ショーイチちゃんとは習っていた近所の書道教室で友達になった。
「たっこちゃん、小学校にも上がったことだから習いものでもしようか?」
買い物の帰りにお母さんと手をつなぎながら歩く。つながった手をお母さんは前後に大きく振って、顔を覗き込んで聴く。
「うん。でもピアノは嫌だ」
ピアノは近所のいじめっ子達が、これ見よがしに習っている。あんなのと同じことなんて絶対したくない。
「そう、そうなるとソロバンかショドウのどっちかねぇ」
ソロバンはお姉ちゃんが習っているから知ってる。スイスイローラースケーターみたいなやつをいじるやつだ。
「ショドウってなに?」
「気になる?明日の土曜日に見に行ってみようか?」
「うん!」
ショドウ、何だかわからないけど楽しそうだ。
初めてのところに行くのは嫌だけど、お母さんがそう言うからやってあげていい。
土曜日は授業が午前中だけだから、書道教室には午後に行った。
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