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―――――その瞬間奇跡が起こった
とどめを刺そうとした白髪の間に砂埃をたてながら紅金のマヴェリアが剣を構えてその場に現れた
「はぁ...はぁ...」
「なんだよお前...邪魔すんなよ。お前紅金の悪魔だろ...?弱い奴が盾突くなよ。部下のくせに生意気だな」
「よくも!よくもフルーレ様を裏切ったな!!」
マヴェリアが精一杯の大声で叫ぶように怒鳴りつけた
「なんだよ……お前もこいつと同じ茶番を始めるのか?もしかしてお前なんかが僕に勝てるとでも思ったのか?」
「黙れ!死で償え!私が嬲り殺してやる!」
「そう感情的になるなよ。バカだなぁ?僕がお前らの平和ごっこに何年付き合わされたと思ってるのかな?吐き気がするんだけど...?」
「お前なんかにフルーレ様の気持ちなんて分かってたまるか!!!」
「はぁ...とりあえずそこどいてよ。そのあとなら君のつまらな~い茶番にも少~しだけなら付き合ってあげるからさ?大体僕は君に用はないんだよね。」
白髪は面倒そうにため息をついた
「黙れ無能が!何が賢静だ...付け上がるなよ異端児!」
「はは...もう逃げられてたか。これは一杯食わされたね...それにしても君、取り返しのつかない事をしたね?僕を騙すなんて。いいよ...そんなに死にたいなら僕が直々に殺してやる」
「ははは...ホントに賢いのか?鈍間。」
呆れた様子でマヴェリアが嘲笑う
「僕に...僕に何をした...?」
「後ろを見たら?」
言われるままに白髪は後ろに振り向いた
「久しぶりだね!エイデンちゃ~ん!見に来てあげたよ~!」
そこには猫耳付きの人の姿になったアイシスがいた
「舐めた真似しやがって!!」
遂にエイデンと呼ばれる白髪が今まで平常を保っていたが激怒した
「それはエイデンちゃんにゃ~よ?勇者にフルーレちゃんを倒すように仕向けるにゃんて♡まぁ私は使い魔としての契約が切れたから不自由さは無くにゃったけどね?あと、マーヴェちゃん逃げちゃったけどいいの?」
「あーあ...もういいよ、面倒だ。」
エイデンからは気力が失せていた
「そうだ、代わりに君に僕のとっておきを見せてあげるよ...」
そう言ってエイデンはアイシスの肩を掴んだ
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