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「はぁ...はぁ...疲れたぁ...それで魔王はどこにいるのよ?」
ガーディアンを相手していたせいか疲れた様子で白星の魔法使いのリアメルはそう言って床に座り込んだ
「ロイトぉ...魔王は次の階にいるみたいだよ...」
「よくやった...ありがとうな奏」
「ロイト……あれ頂戴。」
「ああ...忘れてたよ。はいこれ」
ロイトが飴のようなものを奏に渡すと奏は嬉しいのかついにやけながら軽く尻尾を振っている
奏が何故魔王の位置がわかるのか、その理由は索敵の魔法を常に使っているからであり、常に使うことができるのは奏が竜人族の生き残りの一人であるため魔力が通常より多いことにある
「それにしてもロイトはやるねぇ...あの化け物みたいな轟雷の何とかって名乗る悪魔をこの素早さとこの程度の傷だけで倒すなんて」
リアメルはそういいながら貧血でフラフラしている。
「いやいや...俺からすればディエルとかいう速すぎる悪魔のほうがきつかった...レミスって奴の氷で足を凍らせられた時とか死ぬかと思ったよ。相手の情報が分からなかったら今ごろどうなってたか...」
そういいつつロイトは苦笑する
「これからが本番ですぞ…油断せぬように気を付けなされ」
貴族風の衣装を着た酩剣のスロイドと呼ばれる人物がそういいながら後ろから来た
「もうやったのかよ...スロイドぉ...」
「私の剣技ならばあの程度朝飯前ですぞ?」
「まあそれもそうか。ところであの悪魔はどこに?」
「あの茶髪の悪魔のことですかな?」
「そうそう。」
「ああすまねぇ、兄ちゃん待たせちまったか?」
後ろから歩きながら黒いフードを纏った茶髪の悪魔が現れた
「これで全員来たのぉ?」
茶髪の悪魔の方を少し見て奏が首を横に傾けながらそう聞いた
「ああ...これで全員だ」
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