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「どうしたの?」
「ん?何でもないよ」
そう言って笑っていたが、あの時の健太くんは本当に元気が無かった。
しかし、悩みを告白してもらっても、幼い悦では何もできないだろう。
それを承知して、健太くんはため息を吐くのだと思う。
「スルメがなくなっちゃった」
残念そうに、悦は言った。
「ザリガニでザリガニを釣れ」
健太くんは言った。
「え?どういうこと?」
「ザリガニでザリガニを釣るんだよ。ザリガニはバカだから、仲間の肉とは知らずに食べるよ」
「ほんと?」
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