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いったいこの人たちは、どこに潜んでいたのだろうか。
肩を掴まれるまで、悦は全くそれに気づかなかった。
いったい自分はどうなってしまうのだろうか。
自分の考えが全く及ばない、社会の裏の仕組みに、いつの間にか足を踏み入れてしまったことを、悦は後悔した。
悦はがらんとして、パイプ椅子と机があるだけの、倉庫のような所に連れ込まれた。
「何しに来た」
男が悦に尋ねた。
「ここは、どういうところなのかと思って‥‥」
「お前には関係ない」
「そうだろうけど‥‥」
「親に迎えに来てもらわなきゃ、帰れないな」
男は言って、無線で何かを話していた。
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