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健太くんは、悦の従伯父。
悦の祖父の弟の息子だったと思う。
つまり、悦の親からすれば、若い従兄弟である。
悦が幼稚園に通い始め、年長組になった頃には、殆ど一緒に遊んだ記憶が無いので、きっとあれは、悦が5歳か6歳のほんの短い期間でしかなかったはずである。
本当はおじさんと呼ばなくてはならない関係だっただろうが、悦はいつも親しみを込めて、健太くんと呼んでいた。
あの頃、5歳か6歳だった悦に対して、健太くんはもう中学生か、高校生だったかも知れない。
遊びに行くと、健太くんは学生服を着ていた記憶がある。
それどころか、健太くんはいつも学生服を着ていて、私服を着ていたのを、悦は見た記憶が無かった。
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