第1話「どんなレースだよ」

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第1話「どんなレースだよ」

私はK。 これは今年の8月の初めの夜に、東京五輪を祖母と見ていた時の話である。 K「4×100mリレー、いつになったらやるのかなぁ?」 私も祖母も陸上競技を見るのが好きで、東京五輪で見るものといえばいつもそれだった。 K「ねぇおばあちゃん、4×100mリレーまだかな?」 そういった次の瞬間、祖母からとんでもない返答がきた。 祖母「え?100×4?」 いやどんなレースだよ。100人で4mずつ走るとかどんなレースだよ。4mなんて走るような距離じゃないだろ。てかそんなレースなんて幼稚園児でも出来るぞ多分。 また別の日。今度は10000m走の話題になった。すると今度は父がとんでもない発言をした。 父「10000mm走?(笑)」 だからどんなレースだよ。10000mmってことは、10m?この前のリレーよりもちょっと距離が長くなっただけじゃねーか。そんなレースなんの見応えもねーわ。 そんなことを言っていたら、ふと自分の頭に「10000km走」とかいうさらにとんでもないパワーワードが脳裏をよぎってしまった。何考えてんだ自分よ。どんなレースだよ。長すぎんだろ。選手もれなく全員棄権するわ。 本当に私の家族は冗談が好きなのだと呆れ果てた瞬間だった…。 END
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