母の二番目の兄の話①

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母の二番目の兄の話①

 母は六人兄妹の末っ子で、女の子は彼女一人だった。戦争中、上二人の伯父は出征し、三番目の伯父は憲兵だった。  終戦近くの頃、二番目の伯父は国内にいた。ある日のこと、伯父の元に手紙が届いた。その手紙には祖父が急死した旨が書かれていた(脳溢血だったらしい)  部隊は翌日出発予定だったが、伯父があまりに動揺していたので、見かねた隊長さんは、いったん残って、次の船で来るように言った。そして、本来乗るはずだった船は撃沈された。やがて終戦。  亡くなった祖父が助けてくれたのだろうか、と言っていた。    
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